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2014年7月31日木曜日

Raspberry Pi セットアップ(その4) 後処理とバックアップ

作業用PCからRaspberry PiにSSH接続できるようになりました。
最後にパスワード変更、日本語設定、バージョンアップ、およびバックアップの取得を行います。

1.piユーザのパスワード変更
 今のところずっと初期パスワード「raspberry」のままでした。
 このままではセキュリティ上問題なのでパスワードを変更します。
 「3.作業用PCから繋いでみる」の続きです。

pi@raspberry ~ $sudo raspi-config

   Raspberry Pi Software Configuration Tool (raspi-sonfig) が起動します。
   「2.Change User Password」を選択します。
   確認画面が表示されます。「OK」を選択します。
   コンソール画面に戻りNew Passwordを聞かれるので、新しいパスワードを2回入力します。
   「Password Changed Successfully」と表示されれば成功です。

 pi@raspberry ~ $exit

 SSHで再接続し、新たなパスワードでログインできることを確認します。


2.Locate設定
 SSH接続では問題なく日本語表示ができるため、Locate変更を行います。
 pi@raspberry ~ $sudo raspi-config

  Raspberry Pi Software Configuration Tool (raspi-sonfig) が起動します。
  「2.Change User Password」を選択します。
  確認画面が表示されます。「OK」を選択します。
  コンソール画面に戻りNew Passwordを聞かれるので、新しいパスワードを2回入力します。
  「Password Changed Successfully」と表示されれば成功です。
 
 引き続きバージョンアップを実施すると、日本語で表示されることを確認できます。


3.バージョンアップ


 再びRaspberry Pi Software Configuration Tool (raspi-sonfig) を使用します。

 「8.Advanced Options」-「A7 Update」を選択します。
 チェック状況が画面表示されます。ついでに日本語表示を確認します。


 ヒット、取得、無視などの日本語が表示されます。


4.バックアップ
以上で初期設定完了ということでバックアップを取得します。
 作業PCがLinuxやMacであればddが使えそうですが、うちの環境はWindowsのため別手段が必要そうです。
 下記Blogを参考に「Win32 Disk Imager」でバックアップを取りました。
 SDイメージをコピーする方法 - やりなおし


5.その他
 このBlogを書き始める前にも何度かインストールしていますが、その時はVNC接続でRaspberryPi上のGUIを操作していました。
 こちらを参考にしました。
 VNCでRaspberry Piを別のPCから操作しよう - ○×(まるぺけ)つくろーどっとコム
 今回はCUI中心で使う想定なのでVNCは動かさない予定です。

 上記作業が終了した時点でのRaspberry Piのディスク使用率を確認しました。



 ディスクはまだほとんど使っていません。
 SWAP領域が少ないのが気になりますが、当面放置します。


ここまでを初期構築とし、いよいよ電子回路側の実験を開始します。
さて、どうなることやら。





Raspberry Pi セットアップ(その3) SSH接続

Raspberry Piの無線LAN設定を終え、作業用PCからアクセスできるようになりました。
次に作業用PCからSSHで接続できるようにします。

1.作業用PC側の用意
 TeraTermをインストールします。

 (参考情報)
  TeraTerm:
   Windows用定番SSHクライアント「Tera Term」の使い方 - SourceForge.jp

2.SSHの有効化
 Raspberry Piのコンソール上で操作を行います。

 raspberrypi login: pi
  Password: raspberry

  諸々メッセージ(略)

 pi@raspberry ~ $sudo raspi-config

  Raspberry Pi Software Configuration Tool (raspi-sonfig) が起動します。


 「8.Advanced Options」-「A4 SSH」を選択します。
 「Enable」を選択しReturnキーを押下します。
 これでSSHが有効化できました。簡単ですね。

3.作業用PCから繋いでみる
TeraTermを起動します。


 Hostの箇所に無線LANで取得したRaspberry PiのIPアドレスを入力します。
 

 警告は「Continue」を選択します。



 ユーザ「pi」、パスワード「raspberry」で「OK」をクリックします。



作業用PCから接続できました。
これで見づらい、うちのコンソール環境から解放されるようになりました。

Raspberry Pi セットアップ(その2) 無線LAN設定

うちの環境ではLANケーブル接続をせず、無線LANでネットワーク接続をしました。

一旦セットアップが終了した時点でシャットダウンし無線LANをUSB接続しました。
USBが2ポートしかないため、マウスを取り外してそのポートに差しました。
機種はWLI-UC-GNMです。

セットアップからの続きです。設定方法は以下の通り。

1.Raspberry Piをシャットダウンする。
 コンソールで下記コマンドを実行。
  pi@raspberry - $sudo shutdown -h now

2.コンソール上にずらずらとメッセージが出たあと真っ暗になります。
 USB接続の電源を抜いてください。

3.マウスを抜いて無線LAN(WLI-UC-GNM)を差します。

4.USB接続の電源を差して起動。

5.コンソール上で下記入力を実施。
 raspberrypi login: pi
  Password: raspberry

  諸々メッセージ(略)

 pi@raspberry ~ $sudo lsusb

 出力の中に「WLI-UC-GNM Wireless LAN Adapter [Ralink RT8070]」があることを確認。
 他の機種(異なるチップ)の場合は違う文字列になります。

 pi@raspberry ~ $iwconfig

 出力の中に「wlan0」があることを確認(無ければ標準で認識できない機種の可能性があります)。
  ESSID:off/any という記述があると思います。ここから接続先無線LANの設定を行います。

 pi@raspberry ~ $sudo cp /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf.org
 pi@raspberry ~ $cd /etc/wpa_supplicant
 pi@raspberry /etc/wpa_supplicant $sudo wpa_passphrase SSID PASSPHRASE

 SSID は接続先となる無線LANのSSIDです。
 PASSPHRASE はパスフレーズです。無線LANの機種によっては暗号化キーという部分です。
 相手先の機種によりますが、無線LAN機器の設定画面で確認可能と思います。

 ここで困ったことが起きました。私の環境ではキーボードで「_」だけ何故か入力できませんでした。
 そこはwpaを入力した後、Tabキーで自動候補を出して「_」を表示させてしのぎました(そのため、wpa_passsphraseの前にcdを入れています)。

  入力後、「network={」から始まる5行の出力が表示されれば成功です。
 次は設定ファイル(wpa_supplicant.conf)に書き込みます。

 pi@raspberry /etc/wpa_supplicant $sudo bash -c "wpa_passphrase SSID PASSPHRASE >>  /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf"

 SSID と PASSPHRASE は上と同様です。
  わざわざbashで指定しているのは、そのままsudoでwpa_passphraseを実行してもリダイレクトの部分でアクセス権が無く拒否されるからです。sudoの範囲をリダイレクトまで拡げています。

 wpa_supplicant.confの「network={ }」内の設定は相手先の無線LAN機器により異なります。
 今回はこのままデフォルト設定にします。


  詳細はman pagesを参照してください。

 pi@raspberry /etc/wpa_supplicant $sudo cp /etc/network/interfaces /etc/network/interfaces.org
 pi@raspberry /etc/wpa_supplicant $sudo vi /etc/network/interfaces

 このような内容が記述されています。
=ここから=
auto lo

iface lo inet loopback
iface eth0 inet dhcp

auto wlan0
allow-hotplug wlan0
iface wlan0 inet manual
wpa-roam /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf

iface wlan0 inet dhcp
=ここまで=

 相手先の無線LAN機器により異なりますが、多くの場合DHCPが有効になっていると思われますので、記述を変更し上書き保存します。
 また、wpa-roamをwpa-confに変更します(理由はよく分かっていません^^;)。

=ここから=
auto lo

iface lo inet loopback
iface eth0 inet dhcp

auto wlan0
allow-hotplug wlan0
#iface wlan0 inet manual
#wpa-roam /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf

iface wlan0 inet dhcp
wpa-conf /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf
iface wlan0 inet dhcp
=ここまで=

 pi@raspberry /etc/wpa_supplicant $sudo ifdown wlan0
 pi@raspberry /etc/wpa_supplicant $sudo ifup wlan0

  入力後、「bound to= (DHCPで割り与えられたIPアドレス)」が表示されれば成功です。

 pi@raspberry /etc/wpa_supplicant $iwconfig


  wlan0のESSID:の記述が正しい事を確認します。

 pi@raspberry /etc/wpa_supplicant $ping www.yahoo.co.jp

  宛先はどこでも良いのですが。名前解決とPing到達を確認します。



 pi@raspberry /etc/wpa_supplicant $sudo vi /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf

  「#psk=」で始まる行を削除します。これは参考情報でパスフレーズが平文で書かれているため消した方が良いです。

 pi@raspberry /etc/wpa_supplicant $sudo shutdown -r now

  諸々メッセージ(略)

 raspberrypi login: pi
  Password: raspberry

  諸々メッセージ(略)

 pi@raspberry ~ $ifconfig -a

  wlan0にIPアドレスが割り当てられていることを確認してください。



これでネットワーク接続ができるようになりました。
調べた限りではこの実装は2つほど問題がありそうです。

1.電力消費の問題で無線LANが不安定になる。
 セルフパワーのUSBアダプタを使う方が良いようです。
 また、こちらにデカップリングコンデンサの容量を220uFから440uFに増設する方法がありました。
 普段PCのみ触っている身からすると、この方法は驚きでした。


2.何らかの理由で無線LANが切れた時、再接続しない。
  こちらにcronを用いた対策方法がありました。


まだ始めたばかりなので、当面はこのままでどの様な問題が発生するか見ようかと思います。


Raspberry Pi セットアップ(その1) NOOBS

Raspberry PiはSDカードを用いて起動します。
NOOBS(New out of BOX Software)というものがあり、これをPC上でフォーマットしたSDカードにそのままコピーした後、Raspberry Piにセットして起動します。
するとGUIベースのインストール画面が表示されます。

ddなどではなくエクスプローラのドラッグ&ドロップで操作でき、とても簡単です。
コピーするサイズはNOOBS version1.3.8の場合、1.37GBです。

NOOBS Setup を見ると、動画で説明があります(英語ですが画面遷移も確認できます)。



日本語環境周りのことはこの辺りを参考にしました。

【たぶん一番わかりやすい】Raspberry PiへのOS(Raspbian)インストール(周辺機器あり) - Raspberry Pi 電子工作

非常に分かりやすいです。
今回は無線LAN接続するまでコンソールで作業をするようにしたので「Change Locate」だけは後で実施することにしました(コンソール上で日本語表示が文字化けするため)。

Raspberry Piの取扱いの注意点として、起動中にUSB接続の抜き差しをしないというものがあります。
私の環境ではほぼ確実にリブートしてしまいます。
PCでは当たり前の様にやりますが、注意が必要です。
セットアップ時は電源投入前にキーボードとマウスを必ず差してください。

インストール後はネットワークが繋がっていればapt-getを用いてパッケージをダウンロード/インストールすることが可能です。

2014年7月30日水曜日

Raspberry Piと周辺機器について

Raspberry Piは基盤だけの小さなコンピュータです。


これは「Raspberry Pi Type B 512MB」という型です。
詳細はこちら:RASPBERRY PI FOUNDATION

写真のケースとSDカードは別売りです。実際は基盤だけでケーブル類もありません。
本体の価格は4500円くらいです(Amazonでも購入可能)。

本体以外に必要なものは以下の通りです。
既に手元にあればよいのですが、無ければ本体以上にお金がかかります。

1.ケース
 要らないかもしれませんが、あった方が良いと思います。
 写真のケースは「Pi Tin for the Raspberry Pi - Clear」です。
 他にも色々なものが販売されています。

2.SDカード
 QUICK START GUIDEを見ると8GB class 4 SD cardが推奨の様です(NOOBS使用時)。
 SDカードは余裕を持たせて16GBまたは32GBにしています。
 多分こんなに要りませんが、テスト時のログ蓄積等を考えているからです。
 また、開発環境を構築する場合は若干余裕が必要と思われます。
 Raspberry PiのSDカード動作検証状況については、RPi SD cards - Embedded Linux Wikiに情報があります。購入する際はチェックをお勧めします。

3.マイクロUSB互換の電源ケーブル
 USB経由で電力を供給します。
 うちで使っているACアダプタは今のところこの規格です。
  入力:AC100V~240V 50/60Hz
  出力:DC5.0V 1000mA

4.HDMIケーブルあるいはRCAビデオケーブル
  コンソール用。初期構築時に必要です。
 うちのPCモニタ(DELL 2001FP)にはHDMI端子が無く、テレビ(SHARP LC-26GH1)にあったのでテレビとHDMIで接続しました。しかし、非常に見づらい(デフォルト設定のままですが)。
 結局、ネットワーク設定後すぐにSSHで接続してPCから操作するようになり、使わなくなりました。

5.キーボード
 USB接続のキーボード。一応今回のためにELECOM TK-FCP066を購入。値段は忘れました。
 マウスは必要な時だけPCから外して使っていますが、ほぼ不要です。

6.LANケーブルまたはUSB接続の無線LAN
 インターネット接続ができるとモジュールのインストールなどが容易になります。
 実際の接続方式は既存ネットワーク環境に依存すると思います。
 Raspberry Piの無線LAN動作検証状況については、RPi USB Wi-Fi Adapters - Embedded Linux Wikiに情報があります。購入する際はチェックをお勧めします。

7.SDメモリと読み書きできるPC
 Macでも可。うちではWindows PCにマルチカードリーダをUSB接続して使いました。
また、Raspberry Piとネットワーク接続できるとPC側から操作可能です。

他にも色々欲しくなりますが、とりあえずこの位必要と思われます。

Raspberry Pi 始めました

本BlogはRaspberry Piなどの工作に関して個人的に集めたり試したりした情報を掲載するメモです。「Raspberry」で料理や栽培目的の検索で引っかかってしまったらごめんなさい。

自分の備忘録として書いているので、参照される場合は自己責任でお願いいたします。

Raspberry Piなんて名前、美味しそうな感じですが、実際はこんなものです。


小さなコンピュータです。
比較対象に適当なものが無かったので、とりあえず綿棒で。

これからぼちぼちと投稿したいと思います。